旅行などでホテルに泊まるとトイレと洗面所浴室がひとつの空間に納められていることが多いですね。
特に欧米系のホテルではこの形が当たり前です。
水廻りをまとめるという意味ではとても合理的な考え方で、建築コストを落とすためにも十分検討してみる価値はあります。
浴室までは難しけれど、トイレと洗面は可能性が広がります。
利便性を考えても洗面所がすぐ近くにあることは衛生的でもあり、使いやすいのは確かです。
でも、個人住宅でトイレのプランニングをするときにこのような間取りはまだ少数派ですが、できるだけコンパクトにまとめたいときや、床面積に制限があるときなどは通路分が節約できたりしてコンパクトにまとめられ、使いやすくなる場合があります。
水廻り一体のトイレが一般的に受け入れられない理由は、トイレにはパブリックな要素、来客の問題があるからだと思います。
一般的な住まいの間取りでは洗面所に洗濯機も置かれ常に片づけられている空間ではありませんね、不意なお客様をトイレに案内するのに困る。という考えでトイレ一体の洗面化粧室は受け入れられないのだと思います。
お客様も洗濯物などあまりにもプライベートなものが見えると気が引けてしまいますね。
来客も迎えられる洗面一体型トイレを考えるときには、少しおしゃれな洗面と合わせパウダールームとして考え、洗濯機周辺を隠せるようにしておくこと、選択小物なども隠せる場所が大切です。
また洗濯機と洗面所を分離する工夫もあります。
洗濯室のような空間が確保できればベストですが、雑小物を収納するスペースを確保し、ロールスクリーンなどで浴室洗濯と洗面トイレを仕切れるとスマートに使えます。
洗面一体のパウダールームができるのであれば、その場合おもいきってトイレのドアと壁も無いと広くて明るい空間になります。
また、トイレが複数あり、パブリックなトイレが別に取れる場合は洗面浴室一体の思いっきりプライベートなトイレ空間でもいいですね。家族しか入らないのであればいいのではないでしょうか。
トイレは普通一人で入り束の間の孤独を楽しむところでもありますが、家族みんなが使う場所でもあり、それぞれの部屋から、場所から、トイレに向かってきますね。
それを考えたときにトイレにドアを二つ付け通過できるようにするのも面白くてしかも便利なのです。
当然通過することが目的ではなく、間取りの自由度、利便性を考えたときにトイレは動線経路になりえるのです。
入っているときには鍵をかけておけばいいだけの話なのでぜひ検討してみてください。
「寝室からも近く、リビングからも近くしたい」そんなときには「通過できるトイレ」をお勧めいたします。