内装を皮膚感覚で考えてみる

 建物の壁は人の体を守るもの、包むもの

人を守るのにふさわしい壁とはどのようなものでしょうか。

 

 皮膚は体を守る人の体になくてはならないもの。

また、衣類は外部刺激から体を守るとともに、体温調節の補助をして外部環境から体を守る大切な役目があります。

人が生活する住まいの壁や天井、床も人の体を守る大切なものです。その素材だって何でもいいわけではないと思うのです。

衣類が第二の皮膚であれば住まいの外皮は第三の皮膚です。

 

 衣類はコットンやシルク、ウールという自然素材から始まり、ポリエステルやナイロンなどが使われるようになりました。

住まいも同じく、土や紙や木からポリエチレンやビニール製品が使われるようになりました。

 

 近代の素材が悪いとか昔に還ろうということではなく、肌と衣類の共通項から建物の外皮としてふさわしい性質を考えてみたいのです。

 

 体の皮膚と衣類には一つの共通項があります。

それは空気、湿気、を通すこと、皮膚呼吸といわれる性質で、衣類にも同じ性質が求められます。

 

 

 


 例えばビニール素材の雨合羽などは雨をよけるだけのものですよね、雨がやんでも着ていたいものではありません、理由はごわごわするなどもあるかと思いますが、空気、湿気、を通しにくい、蒸れて不快になってしまうからです。

住まいを構成する床や壁天井も同じことが言えるのではないでしょうか。

 

 ビニール素材に囲まれた住まいに暮らしたいでしょうか、確かに設備機器が発達し、そのようなことを気にしなくてもある程度機械の力で快適に暮らせるかもしれませんが、本質はどうなのか、ということを考えていくとどうも納得がいきません。

 

 例えば昔ながらの素材である、木、土、紙、羊毛などは人の皮膚と同じように熱や湿気を通します。対して工業化された素材である鉄や、アルミ、ガラス、合成樹脂などの素材はそのような性質はありません。

どうも快適に暮らせる住まいの素材の選び方の基本は「皮膚的なもの」というキーワードにありそうです。

 

もちろん外部環境からの防御という意味では水を通すことの無い屋根やガラスなど部分的に必要になりますが大きく見れば空気を通し、湿気を通し、ほど良く熱を伝えるものが住まいに相応しい素材ということになりそう、どうやら素材の由来は植物と土、動物質の羊毛などがよさそう、またはそれらの性質を取り入れた空気や湿気を通す新しい素材でもよいでしょう

 


 

 新しい素材の多くは製造加工に大きなエネルギーが必要になるものがほとんどですが、自然由来の素材は加工に必要になるエネルギーも小さく、人の手だけで内装に使える素材にできるものもあります。

 

 しかもこれらは小さなエネルギーで再生できたり、再利用できたりしてゴミにならないで土に還すこともできます。

 

新陳代謝する素材というのもまた皮膚感覚に近いですね。

 

 

 

 合成樹脂や鉱物質素材を否定することではなく、必要な部分には最低限使いながら皮膚感覚での素材選びをしてみるのもまた快適な住まいには必要で、また楽しいことではないかと考えています。

 

 

 

 素材にこだわらなくても窓を開ければ湿気が抜け快適になることがあります。

 

換気扇を回せば快適になることもあります。

 

確かに衣類ほど肌に密着するものではないので神経質になりすぎる必要もないと思いますが、より相応しい素材とは何なのかと考えてくると方向性が見えてくると思います。

 

こだわりの内装は「皮膚感覚」で選んでみましょう。

 


歩いて5分でこのロケーションです。

川の近くという不安は少しあるけれど、川と共に生きていきます。

 

東京都北区からの移住です。

ご主人は有機農業を学ぶために1年前から週末小川町生活をしています。

定年後の移住と考えてきましたが、昨今の働き方の変化で通勤に融通が利くようになり、計画よりも早く移り住むことになりました。

 

自然エネルギーを利用しながら自立循環型の住まいを目指します。

極力自然エネルギーを使いながらも快適性や利便性も向上させ、暮らしのエネルギー消費を抑えていきます。

自然エネルギーのポテンシャルと省エネ機器を注意深く組み合わせてまいります。

 


2025.4 基礎工事が始まりました。

配筋工事といいます。

後からは見えなくなってしまう工事です。

間違っていても基礎を壊さない限り治すことができない工事です。

なのでこの段階で慎重に検査を行います。

 上端の3本は上端主筋で13mm主に引張に耐えます。中央部はあまり応力が作用せず、鉄筋を整える程度で10mm1本、スラブ配筋としつ土間高さに13mmを1本、下端主筋に13mmを3本、立ち上がりは溶接しないのでフックを付けて上端主筋を抑えます。
木造基礎でフックをつけると梁巾が150程度なので精度良くしないと被りが不足することがあり、注意が必要です。
この鉄筋屋さんはわかっていて斜め方向にフックをつけています。
正しい加工方法です。

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