飯能から名栗方面、山伏峠へ向かい途中にある空積
石と石の間に植物が根を張っています。
このような石垣を見たらまず間違いなく空積という積み方です。
近年の石積は天然石を使うにしてもコンクリート(モルタル等)で石と石を固定していきますが空積は石だけを組んでいきます。
コンクリート(モルタル等)を使わないため石と石のあたりを取りながら丁寧に積む必要があり、技術的にも経験を積まないとできない積み方です。
近年はその技術も継承する機会がないために忘れられ、特殊な技術になってしまいました。
この場所は約2.5mほどの高さがあります。
石の種類まではわかりませんが地域にある普通に手に入るものが使われいるのでしょう。
少し青っぽい堆積岩でしょうが勉強不足でそれ以上はわかりません。
空積は大雨でも石の隙間から自然に水が抜けていくので擁壁に過剰な水圧土圧がかからず崩れにくい積み方です、コンクリートを使った擁壁は水抜きパイプなどを取り付けて排水するように作りますが抜けにくく過剰な水圧がかかるため必要以上に強固につくらなければなりません。
空積は無理をしない自然に逆らわない擁壁の積み方としてもすぐれています。
不思議なことにじ~と見ているとこうやって積んでいったんだな~とか積む人の気持ちが伝わってくるような気がします。
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