出典:平成30年度電力需給対策広報調査事業の結果より
隙間が少ないことのメリット
隙間が少ない家を高気密住宅と言います。
高気密の厳格な定義はありませんが、概ねC値1.0程度からと言われます。
1.0とは100㎡の床面積で隙間の合計が100cm2 10cm×10cmあるということです。
C値が0.5ならば5cm×5cmとなります。
ちなみに昭和の住まいだと在来木造はC値10ぐらいはあるようです。
工法の変化で現在では普通につくればC値2.0~3.0ぐらいではないかと思います。
C値が2.0を超えると外部の風(圧力差)の影響を室内が受けるようになり、外部環境の影響を受けやすくなります。
風が強いから今日は寒いという具合です。
冷暖房効率が上がりエネルギーロスが減る。
冷気や暖気が勝手に入り込まないので当然エネルギー効率が上がります。
また建物全体で計画的な空調を行うことができるようになり、暑い場所寒い場所の温度むらのない室内環境が実現できます。
エネルギーは基本買うものです。
お財布にやさしいですね。
永い月日を考えたら建築の初期費用が少し増えても隙間を減らすのは正解です。
輸入に頼る割合の多いエネルギーです。
先々どのような事態になるかわかりません。
少しでも大切に使うことと少ししか使わない工夫はしていきたいと思います。
また太陽光など自前のエネルギーも大切にしたいなと思います。
健康にも建物にもよい影響があります。
温度むらのない室内空間になれば急激な温度変化によるヒートショックによる事故も防げる可能性が高くなります。
温度差のない室内空間が健康的な暮らしに繋がります。
冬であれば隙間が多い家は屋根壁床から冷気が侵入します。
室内の暖房で暖められた空気は冷気と出会いその温度差で結露の発生につながります。
見えないところの結露は厄介です。
場合によっては湿気が原因でカビやダニに発生に繋がるかもしれません。
カビやダニは人の体だけではなく、住まの劣化にもつながります。
対して気密性が高ければ、余分な外気は侵入することなく結露を抑えることができます。
長寿な建物はスカラカンに風通しがいいか、高気密かどちらかなのだと考えています。
住まいの隙間を埋める。床と巾木の隙間
外部から給気や窓の開放以外に意図しない空気が入りにくくなるので、害虫や花粉なども入りにくくなります。
我が家は小さな隙間から蟻が入ってきます。
せっせと隙間埋めです。
窓やドアの開け閉めもありますし花粉をすべて入らないようにするのは困難かもしれませんが確実のその量を減らすことはできます。
また外部の音の影響も気密性がよくなれば受けにくくなります。
都市型住宅ではこれも大きなメリットになると思います。
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