40歳からのリフォームでは老いに備え準備しておくことが大切です。
老いるというとまだまだ先のことだからいいよ。と言われそうですが、せっかくリフォームするのですから少し考えてみましょう。
老いは必ずだれにでも訪れます、その時に金銭的にも十分な余裕があり重装備のバリアフリー住宅に改装できればいいのですがそればかりは何とも言えませんね。
今必要でない設備をつくろうというのではなく、将来必要になったとき大きな工事をしなくても済むような工夫をしておきましょうという提案です。
どうせ壁をはがしたりするのであれば今がチャンスというものです。
例えば車いすからベットへ移るときなどに利用する体を固定し釣り上げるリフターという器具があります。体の自由が利かない人、介護する人にとっては便利な道具ですが、荷重に耐えなければいけないため構造的な補強が必要になります。リフォームで天井をいじるのであればチャンスです、補強しておきましょう、補強さえしておけば取り付けはわずかな費用で済みます。
仮に使わなくともリフォームついでの補強であればその費用もわずかな金額で済みますが、必要になってから天井をはがし補強を入れるのでは大工工事も必要で費用もはるかに掛かります。
必ず必要になる介護設備としては手すりがあります。
介護を見据えなくとも階段には当たり前のように手すりが付きますが、そのほかにはあっても浴室程度がいいところ、室内の移動でさえ足が不自由になると困難になる場合があります。車いすを使わなくても移動できるのであればそれに越したことはありません。
壁という壁に手すりが取り付けられるように床から70cmから90cm程度の間に補強下地を組み込んでおきましょう。
どうせ壁をリフォームするのであれば簡単なこと、費用もごくごくわずかです。
これも必要になってから壁をはがすのでは工事も費用も大変です。
さらにトイレ、空間的な余裕があればスペースを広げておきたいところですが、そこまでできない場合も出入り口の開口幅を70cm以上確保しておきましょう、トイレドアの場合廊下などに面していると通路スペースを確保するために60cm程度の幅の狭いドアがつけられていることが多くあります。
ドア自体は取ってしまえばいいかもしれませんが、ドア廻りの枠や壁も後では壊すことになってしまいます。
70cm以上のドアであれば家庭用の車いすなら十分に使えますし、その時になって通路が狭ければドアは取り外し、カーテンなどに替えてしまいましょう。
自力でトイレに行けるのか介護が必要なのかはちょっとしたことで変わります。
浴室はユニットバスであれば今の商品はほぼすべてバリアフリー対応なのでそう心配はありません、手すりのつけられる位置だけ気にしておけばいいでしょう。
車いすで洗面化粧台を使うにはボウルの下に車いすのタイヤが入らなければ使えません。
簡単に扉が外せるタイプや車いすでも対応可能なタイプを選んでおくこともポイントです。
これらのことはリフォームだから言えることではなく、新築でもいえることですが、リフォームも重要な機会です。
金銭的にも体力的にも余裕があるうちに老後の備え組み込んでおくそんな設計をしています。