西大宮 木玩の家 子供部屋 中学生 東採光と間接光
子供部屋は3畳から
ダイニング周りで過ごしていた子供達も中学生にもなると個室という自分の領分が必要になります。
その時も必要最低限の広さでよいのです。
最低限とはどのぐらいでしょうか、私の場合は収納を別にして3畳からと答えています。
3畳から4.5畳、6畳は過剰だと考えています。
また、同性で年が近い場合は6畳スペースを二人で使うような配置でも十分可能です、中学生ぐらいまでは同室で、勉強机も2人で並んで配置すると適度に刺激しあい成長を早めると言われます。
子どもの性格による部分もあると思いますが、新築当初から(子供が小さい時から)それぞれの個室を準備してしまうと「その時ベストな」状況に対応できません。将来像を考え可変性を持たせておくことが大切です。
アーキクラフトの設計する住まいでは、子供たちが小さな時は将来の個室の配置を想定した構造を組むまでにとどめ、壁までは配置しないことがほとんどです。「必要になるまでは広い空間で過ごしてください」という考えです。
住まいが子供にできること
子供部屋に必要なのはベッドと机と書棚にクローゼット(収納)、コンパクトを心がけるとともに、日当たりに気を使いましょう。
この場合の日当たりとは、勉強するための環境としての日当たりです。
TVを見たり、寛いだりはリビングで過ごすことを原則とし、集中できる環境として個室を準備してあげたいと考えます。集中できる環境での日当たりは机やベッドの配置が重要になります。
右利きの子には左側から机に光が入るように、左利きの子にはその逆がベストです。また、直射日光が机に差し込む配置もさけます。
北側採光も安定した光で集中できます。
一般的にみなさん子供部屋を一番いい場所に配置したいと言います。
この場合のいい場所とは、日当たり風通しのことで、2階の東南角から南の位置をいいます。
確かに日当たり風通しに関してはベストな場所ですが、その恩恵は?
勉強する場所であればむしろ北側採光の方がふさわしくはないですか、図書館に直射日光は必要ありませんね。
目的を考えてみると全く違う展開が見えてくるものです。
また、設計当初からただ個室を配置するのではなく、「右利きだから机はこの場所に、書棚はここに」と考えておくことが大切です。
このようなことが「住まいが子供にできること」なのだと思います。
これは親が(設計者が)準備してあげなければいけません。
市ノ川の家 ロフト
ロフトも楽しい
平面的な配置だけでなくロフトを用意してあげると、小さなときは遊び場として、大きくなれば収納として活躍してくれます。
四角い箱の中で過ごすより、開放感があり、楽しい空間になります。
収納には扉が必要ですか
収納も子供たちが小さなうちは、主におもちゃなどが入れられます。
自分で片づけて整理する習慣をつけてもらうために、当初は扉を付けなくてもよいと思います。
棚だけ付けて、何がどこにあるか一目でわかるようにする。しまい込み目隠しをするのではなく、整理して片づける習慣の助けになると考えています。
これも「住まいが子供にできること」なのだと思いますし、親が(設計者が)考えてあげることなのです。