アイランドキッチンは覚悟が必要
キッチンがまだ台所と呼ばれていたひと時代前、毎日の食事はキッチンセットが置かれた台所兼食堂で取られていました。
リビングという観点が薄く、和室や応接間はハレの場であり毎日の食事の場では無かったんですね。
その後応接間や和室が家族の部屋としてのリビングにとって代わられるのと同時に台所もハレの間に顔を出すようになりました。
北側で地味に存在していたキッチンはいつの間にかリビングの主役になりつつあります。
その最先端がアイランドキッチンと呼ばれる最近はやりのスタイルで、ショールームに行けば主役級として展示されています。
アイランドの特徴はフルオープンであること、つまり調理と食事が一体であるということです。
台所を独立させる場合はもちろん、カウンターで手元を隠した対面タイプのセミオープンにしろ考え方としては調理と食事は別空間、仕切りの向こうとこっちの関係なのです。
調理と食事を本質的に同じ行為と考えれば、太古の昔、炎を囲み調理をし、食事をした時に帰ったようですね。
ただ炎を囲んだ時代と違うのは様々な調理器具があり食器を使いこなすこと、全てをさらけ出す覚悟が必要になります。
また、大きく広いカウンタートップは配膳だけで無く食事もできる広さですがひとつ大きな問題があります。
作業台としてのキッチンは作業性から低くても床から80cmはあります。
最近では85cmぐらいがスタンダードな高さなようです。
一方ダイニングとして適当な高さは70cm~73cm程度、10cmは差がありますがこの差はどちらも妥協できるものではありません。
アイランドで食事をする場合ハイチェアーを使うしかありません。
広いダイニングスペースがあればハイチェアーを置いてさらにダイニングテーブルも置けますがそう広くもないと邪魔になってしまう可能性があります。
カウンタートツプの広さはそこで食事をする可能性があるかどうかがポイントです。アイランドタイプであっても食事はしないのであればカウンターの奥行は75cm程度が使いやすく、食事もするのであれば95cm~1.0m程度の物を選びましょう。
アイランドキッチンにする場合の覚悟はふたつ
1つはすべてをさらけ出す覚悟
1つは食事までするかどうかの覚悟です。
広すぎるカウンターは物置になる覚悟も必要です。