エコロジカルなリフォームのポイント 2
断熱性能を上げたのに何だか不快
何だかスースーする。
こんな残念なお話をよく耳にします。
原因はなんでしょうか?
建物の外周部には十分な断熱材を入れたのに忘れられているところがよくあります。
それは内壁、建物の内部の壁です。
建物をすっぽり断熱材で包んだにも関わらず内部壁は忘れられがちです。
内部の壁は外気との遮断というよりは床下、天井上からの気流の流れ込み防止が重要になるので、壁面全面に断熱材を入れる必要はないのです。
天井面と床面のみしっかりと入れることです。
断熱が無いと壁は煙突となり床下からの冷たい空気を吸い上げます。
それにより壁が冷やされ体感温度も下がります。
また隙間風を呼び込むことにもなります。
リフォーム・リノベーションでしっかりと気流を止めるためには壁は骨組みが見えるまで解体しなければできません。
「この壁は壁紙だけ張り替えればいいや」
という安易な選択が全体の性能を著しく下げてしまう場合があります。
また意外に隙間ができやすいのが床断熱の改修です。
床は根太や大引きなどリフォーム・リノベーションでは再利用する部材が沢山あります。
隙間を埋めるのは几帳面な仕事が求められます。
また一つの手段としては現在の床の上に断熱施工を行い床を2重にしてしまうという方法もあります。
リフォーム・リノベーションでは内部壁の気流止めがポイントです。
エコロジカルなリフォームのポイント 3
全て100点をと考えない。
断熱を主に考えたときにリフォームやリノベーションは工事面積から考えると割高です。
なぜなら解体や撤去の手間が新設する手間に含まれるからです。
特に対象となる建物が必要以上に大きい場合は全体を改修したのでは費用負担が大変です。
そのような場合は建物の中でエリアを限定し、断熱改修を行うことをお勧めしています。
たとえばみんなが集まるリビングとダイニング、それに浴室など生活の中心に限り改修する方法です。
エリアを限定すれば改修費用が抑えられるばかりか、重点的にきめの細かい対応も可能となります。
先日も昭和初期の農家のお住まいを改修しましたが、LDKと水廻りそれにご両親の寝室を断熱エリアとし、和室の続き間や客間、玄関、ホールなどは断熱エリアから外しました。
断熱改修は一つの部屋からでもできます。
「ご両親の寝室からトイレまで」という改修も行うことができます。