杉の障子の引手は掘り込みです。
金物は似合わないし、プラスチックは更に似合わない。ならあえて余計なものを付けなくてもいいでしょう。
現場に呼ばれる回数が増えてきました。
大工工事がほぼ終わり、仕上げ関係の職種が入ってきます。仕事が切り替わる時期です。
几帳面な大工工事が進んでいます。
このB/storageのプロジェクトタイトルはB=BOOK storage=収蔵保管
なのです。
つまり本がたくさんある家なんですね。
出版関係のお仕事で、趣味も読書ですから大変な蔵書です。
しかも出版の権利関係にも携わるため、古本に売ることも抵抗があり、もちろん捨てることもできません。
毎日電車で読む本だけでもどんどん増えていくということです。
というわけで本を収納する棚があちこちに姿を現しています。
建物の外部工事が終わり足場が撤去されました。
まだ見られることに慣れていないのでそわそわしている感じです。
内部はまだまだ、キッチンをつくったり、書棚をつくったり手間がかかるところを丁寧にやっていただいています。
通気胴縁の上にラス網が貼られようやく外部の左官工事になりました。
この網の下には21mmの通気層があり、基礎部分から入った空気が屋根まで抜けるようになっています。
目的は、外壁の日射による過熱防止と輻射熱の防止、さらに重要なのが壁内の水蒸気の排出です。
常に負圧になることにより壁内部に侵入した水蒸気が吸い出されます。
壁内結露を防ぐ大切な仕組みです。
地域材の骨組みを見ていただきました。
少し来場者は寂しかったけれど、埼玉で木材が調達できることを知らない方もいて少しは山の宣伝になったかなと思います。
主要な構造部分の工事が終わりましたので、工務店が加盟している保証協会の現場検査を受けました。
使用金物の種別や、防水方法など瑕疵につながる可能性のある部分をチェックし不備があれば指摘し、是正し補償対象建物となります。
消費者保護の観点から必要な取り組みです。
設計事務所や工務店がある日く無くなってしまうかもしれません。その時の保険です。
屋根も完了しています。
ガルバリウムの縦ハゼ葺きです。
まっすぐに通っているのは当たり前ですが、それが普通にできるのが職人です。何の仕事にも通じることだとい思います。
屋根板金打ち合わせ
監督さんの裁量の範囲と、こちらが決める部分があります。
たとえばこの写真のように屋根の材料割り付け、屋根全体のセンターから均等に割っていくのか、そうではないのか、その場合どう見えるのか、雨仕舞は?
などが検討されます。
電気工事の打ち合わせ
梁が表れてくる部分が多いため、普通の配線方法では配線が露出してしまいます。ではどこを配線するのか、どう隠すのか、隠さないで見せるのかなどが検討されます。
上棟しました。9/12快晴の空の下新たな建物が姿を現しました。
設計契約をいただいたのが去年の8月、最初にお問い合わせいただいてからは1年半ぐらいになるでしょうか、冬はときがわ街の山林に雪の中桧の伐採に行きました。春には里までおろし、皮を手で剥きました。その6.0mの柱がすがすがしく家をささえています。
少し時間のかかる家づくりですが、即効的につくる家とは確実に違ってくるものがあります。
家に対する理解度・満足感・完成後の暮らし方です。
一生に一度、人生の中でも大きな出来事なのです。暮らし方や、考え方を変えるきっかけにもなるほどのインパクトのある出来事であり、この時間の中でしか学べないものもあります。
家族の価値観、暮らし方を見つめなおす貴重な時間なのだと考えています。
きれいに基礎が仕上がりました。きれいだというのも大切なことそれだけ丁寧な仕事といえます。
この段階での監理のポイントは2点
● 1点は基礎の仕上がり状況 結果=良好です。
コンクリートが十分充填されていない個所があったり、砂利が表面に見えていたりすると施工不良・強度不足の可能性があります。
対処方法は鉄筋補強の上でコンクリート増し打ちや軽微な場合は表面補修などですが、いいことではないです。
基本的に施工者は信頼していますでもミスは起こりえます。
防ぐためには立ち合いも必要です。
私のところではコンクリート打ちは設計者の立場で立ち合いをしています。
● 2点目は排水配管の状況確認 良好です。
工法は手間がかかりますが、直接基礎を配管が貫通しない、スリーブ方式(さや管)で将来の可変性を配慮した施工方法です。 主要な部分の配管は高さ調整金物を使いきっちり勾配を取り固定しなければいけません。
ポイントは固定状況、しっかり固定しないで後で動いて(地震とか床下点検とか)勾配がおかしくなり汚水が常に配管の中に滞留しているようでは嫌ですからね。
基本はできるだけ直線に配管して、しっかり固定
単純なことですが大事なことで、当たり前すぎてうっかりすることも無いとは言えない。
着工してからの設計の仕事は監理という業務になります。
図面指示に対して適切に施工されているか、商品の品質は指示どうりになっているか、など設計図と現場を照らし合わせながら建て主の代理人として現場を見ていきます。
基礎工事でのポイントは鉄筋工事が重要です。
鉄筋の径・ピッチ・加工形態・継ぎ手・コンクリートとのかぶり、など確認項目はたくさんあります。
基本的に施工者は信頼していますが、施工者とは違う立場で見ることに意味があります。
暑いです。7.02
基礎着工前の確認事項を現場にて行いました。
基準高さ野確認・鉄筋の施工方法確認・基礎配管貫通部分の確認・配置の確認・コンクリート強度の確認などなど
工務店・基礎業者・ガス業者立会い打ち合わせです。
工事の総責任者はここです。
梅雨の晴れ間に地鎮祭
よい日になりました。幸先いいですね。
榊に5式が綺麗です。
一般的に地鎮祭は純粋に神事としての意味合いで神社の神主さんに依頼して行います。
その土地の氏神様に工事の着工をお知らせし、工事の安全と家の安泰をお願いします。
今日から着工と言うけじめにもなりますので、やられることをお勧めしています。
謝礼に3万円とお魚や野菜、御神酒などその他で1万円程度見ておけば一般的には十分です。
神主さんはお付き合いがない方がほとんどでしょうから工務店や設計者に依頼をお願いしてしまいましょう。
訳あって2度目の地盤調査
一般的に行われているスウェーデン式をいつも採用しています。
理由:調査費が比較的安くある程度信頼できるデータが得られるから。
しかし、こちらの予想とかけ離れた結果が出ることがあります。
見えない土の中なのでなんともいえないところかもしれませんが、その納得できないデータを信用すれば要地盤改良になってしまいます。そのため「地盤保証」を掛けるためにはかなりの出費を強いて杭なり、改良なりをしなければ生けません。
むやみな改良工事は土壌も汚染しますし避けたいところなのです。
再調査は調査会社を替えて、より詳細に結果が出るハンドオーガーによる土壌サンプリングまで行います。
これでも要改良であれば仕方がありませんね。
こちらの読みが甘かったということであきらめますよ。
さて結果は?後日
1.28に堂平で伐採した通し柱の皮をイベントとしてみんなで剥きました。
こんなにきれいになるんですよ。
物質面でこの家を支える主が姿を現しました。
図面はクローズしました。一山超えた感じです。
現在複数の工務店で見積もり中。
図面もほぼまとまり、区画整理法による76条申請の準備を進めています。
基礎断面の根拠となる地盤の調査を行いました。
調査方法は、スウェーデン式サウンディング法という方法で、住宅の地盤調査では一般的な方法です。
同時に地下水位も測れるので、5.0mくらいでもし出れば、井戸掘りをしてみたいと(勝手に)思っていたのですが、5ポイント調査しましたが、全てのポイントで3.0m付近120kn(れき層、岩盤)に当たり、それ以上調査できませんでした。
この数値では人力で井戸を掘るのは無理みたいです。
残念!
期せづして雪山での伐採となってしまいました。
現場に行き着くのか、開催できるのか、気が疲れましたが、楽しんでいただけたようでよかったです。
伐採した桧は柱で使います。
どこにどう使うかじっくり考えて使いましょう。
作業も体験していかがでしたか、自分で倒した材木ですからね、末永く使いましょう。
当初のプレゼン模型とはだいぶ変わりました。
ステップを積み上げてきた結果がここにあります。
これからは大きく変わることはありません。
写真は12.18の冬至に近い朝9:00の影の伸び方でをシュミレートしています。
約17m影は伸びます。
当然南の家の影響も検討しています。
基本設計終了という感じで、スケール模型を使いイメージの共有
この時点では十分な共通理解が必要です。
理解していただいているかどうか、このまま走って行っていいかどうか重要なポイントなのです。
理解の仕方や、物事の捉え方は人それぞれ違うものですし、思い違いもあります。
また、職業としてかかわっている私たちとお客様では物の見方が違って当然なのです。
その辺は本当に重要なことで、途中で立ち止まってでもぶれがある場合は修正しなくてはなりません。
今回はここまでイメージに食い違いが無いことが確認できました。
これからは実施設計として詳細や仕様書の作成に移ります。
浴室はユニットバスなのでその辺をメインにメーカーをハシゴ
川越には各メーカーがショウルームを構えるので便利
TOTO・イナックス・サンウエーブと見て廻るけれど意外と疲れるのです。
TOTO一歩リードか!
モデリングしながらいろいろ試行錯誤
出来るだけ単純に
シンプルに
でも機能的に、キーワードは「Strage」
素材の良さが出るような「いい家だね!」
って感じを目指しています。
設計ループの輪の中でのモデリングは途中経過の確認なので複数作ることもあります。
埼玉県の西部 坂戸市に計画している110㎡ほどの木の家です。
「ハウスメーカーも数多くめぐりました、結果いろいろ勉強になりました、家はお仕着せで選ぶものではなく、ましてや買うものでもない」
Webをめぐり、アーキクラフトを見つけていただきました。
何度かお会いし、お話をし、ラフプランも作成させていただき、同じぐらいの建坪の「琴の家」も見ていただき、設計スタートとなりました。
着工は来春の予定です。